小池新党「希望の党」にいまいち風がふかない理由
希望の党が都議選のときほど(あのときは都民ファースト)の勢いが無い。
もちろんメディアはそれなりに小池百合子氏をもちあげてるけど、都議選のときほどの印象は無いですよね。
なんで都議選で小池百合子は勝てたのか
まず都議選のときはなんで都民ファーストに風がふいていたのか振り返ってみよう。
あのときは内田茂氏をはじめとする自民党都議連というヒール役がいたんですよ。
特に内田氏が「都議会を牛耳ってる闇の帝王だ!」ぐらいの印象を小池氏が植え付けてましたよね。
小池氏が言うことにメディアも乗っかるわけ。
そういう敵対関係っていうのは人をひきつけますからね。視聴率がとれるんですよ。
半沢直樹だってそうでしょ?
とんでもない悪い人たちが出てくるでしょ。敵が悪くて大きいほど見ごたえがありますよね。
バットマンシリーズでもジョーカーというとんでもない極悪人が出てきたダークナイトが一番おもしろかったですよ。
実際に自民党都議連のおじさんたちが本当に悪いかどうかは別として、小池氏は「小池対自民党都議連」という構図を作り上げることに成功したんです。
さすが元テレビのアナウンサーとだけあって、どうすればメディアが喜んで報じてくれるかを熟知してるんですね。
自民党都議連という悪の集団に対して小池氏が立ち向かうという劇場を展開。テレビで延々とこれを放送させることで、都民は都民ファーストに入れたってわけ。
ちなみにこのときのメディアはほんとに常軌を逸するほどで、TBSは握手拒否の捏造までやっちゃいました。
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衆議院選挙でのヒール役は誰だ
じゃあ今回、自民党都議連のようにメディアからリンチを受けうるような存在はいるでしょうか?
もちろん一番それにあたりそうなのは安倍政権・自民党ですよね。
でも、小池氏はそこまで自民党を批判してないですよね。
「ある程度評価しているがこういう部分が良くない」っていうような感じで民進党とは全く違うスタンス。
実はここがミソなんではないかと。
派手に自民党を全否定してしまうと、それは民進党と全く同じになってしまいます。
希望の党に入る議員に踏み絵を踏ませて「排除」するなど、「民進党とは違います」というメッセージを必死に国民に送ってますよね。
それは、「ジミンガー!」となんでも反対ばかりしてきた民進党が全く支持率が上がらなかったからであって、同じ路線で行ってもだめだとわかってるからですよ。
立憲民主党は仮想敵になりうるか?
自民党をそこまで対立軸として確立できないとなるとどうするかって話。
立憲民主党をヒール役にしたらどうだ?
でもこれでは、立憲民主党の得票が多少下がったとしても希望の党の追い風になるわけではないでしょう。
同じ保守政党である自民党に票が流れる可能性だってありますし。
そもそも、左翼の集まった弱小政党ではメディアを盛り上げられるほどのヒール役たりえない。
しがらみとかいう曖昧な言葉をプッシュするしかないのか
それで考えたすえの戦略がこのPR動画に表れているのではないかと。
「しがらみ」を批判する内容。
こういういかにもなおじさんまで出てきます。
おそらくテレビしか見ないような情弱主婦層なんかは森友や加計学園というものが思い浮かぶかもしれません。
でも実際には森友は籠池という詐欺師が逮捕され、加計学園では獣医師会と文科省の「しがらみ」が悪だったわけで。
情弱には「しがらみ」とか言っとけばうけるやろというような印象を持ちますね。
さて選挙はまだまだこれから。
小池氏がどんな戦略をとるのか見ものですな。
希望の党のPR動画の既視感は、TSUBAKIのCMかもしれないと思ってBGMをSMAPのDear Womanにしてみた pic.twitter.com/PbpHWIYDVk
— るきま (@rukimahima) October 2, 2017